気づけば、ずいぶんいろんなサブスクを試してきた。
動画配信、冷凍弁当、お酒、お菓子、電子書籍、音楽、AI。
こうして並べると、我ながら節操がない。
でも、別に全部を使いこなしたかったわけじゃない。
新しいサービスを見つけると、ちょっと気になるのだ。
「へぇ、こんなことができるんだ」
「一回使ってみたいな」
だいたい、そんな軽い気持ちで始まる。
そして、気に入れば続けるし、生活に馴染まなければやめる。
今回は、そんな僕のサブスク遍歴を振り返ってみようと思う。
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コンテンツ
そもそも「使わな損」と思ってしまう
僕には、ちょっと困ったところがある。
お金を払っているものは、できるだけ使いたい。
いわゆる「使わな損」という考え方だ。
これが買い切りの商品なら、そこまで気にならない。
でもサブスクは、契約している間、料金が発生し続ける。
そうなると、使っていない時間まで気になってしまう。
せっかく契約したんだから、観なきゃ。
せっかく届いたんだから、食べなきゃ。
せっかく使えるんだから、何か作らなきゃ。
最後のやつは、最近のLINEスタンプ制作にも少し関係している気がする。
毎日のようにスタンプを作っているのは、楽しいから。
……もちろん、それが一番なんだけど。
使える道具があると、つい何か作りたくなるのだ。
NetflixからU-NEXTへ。動画配信は生活に残った
動画配信サービスも、いくつか試してきた。
最初の頃に使っていたのがNetflix。
無料体験をきっかけに契約したと思う。2019年頃か、それより前だったかもしれない。
当時はスマホで観ることが中心だった。
話題作がいろいろある一方で、自分が観たい作品が見つからないこともあった。
月額料金も、それなりに高く感じた。
そんなとき、アフィリエイトのセルフバックでU-NEXTを知り、乗り換えた。
それから約7年。
U-NEXTは今でも使い続けている。
昔のアニメやドラマを観たり、雑誌を読んだり、ポイントを映画館のチケットに使ったり。
僕の場合、単に映画やドラマが観られるだけじゃないところが気に入っている。
それに、作品探しって案外疲れる。
せっかくの休日なのに、何を観ようか延々と探していたら、それだけで時間が過ぎてしまう。
だから、長編アニメやドラマを決めて、続きから観ることが多い。
テレビの大画面で、じっくりと。
ちなみに、普段のテレビはBGM代わりだ。
テレビを消すと、黒い画面に中年男性の哀愁が反射して見える。
あれは、あまり見たくない。
U-NEXTを長く使っている理由は、別の記事でも詳しく書いた。
ナッシュは美味しかった。でも、食べなきゃいけなくなった
食事系で印象に残っているのが、冷凍宅配弁当のnosh(ナッシュ)。
これも、最初はセルフバックがきっかけだった。
初めて食べたときは、素直に美味しいと思った。
冷凍弁当なのに、電子レンジで温めるとちゃんと美味しい。
ただ、ひとつ驚いたことがある。
「電子レンジ、4分も回すの?」
当時の僕は、冷凍食品をあまり食べていなかった。
電子レンジといえば、せいぜい1分くらいの感覚。
4分も待つなんて、何をしていればいいのか分からない。
そんなところから始まったナッシュ生活だったけれど、結局1年くらい続けたと思う。
主に夕食で利用していた。
当時は30代で食欲もあったから、量は少し物足りなかった。
それでも、外食が減って食費が抑えられたり、継続するほど割引が増える仕組みが楽しかったり。
悪いことばかりではなかった。
ただ、最初の頃は一度に20食ほど注文していた。
届いた直後は楽しい。
冷凍庫にずらっと並んだお弁当から、今日は何を食べようか選べる。
ところが、好きなメニューから食べていくと、最後にはあまり気分じゃないものが残る。
そして、次の配送日が近づいてくる。
外食したい日でも、冷凍庫にはまだお弁当がある。
食べたいから食べるのではなく、減らさなきゃいけないから食べる。
いつの間にか、そんな感覚になっていた。
配送をスキップしながら続けてみたけれど、結局やめた。
理由をひと言でいえば、飽きたから。
でも、料理がまずくなったわけでも、サービスが嫌いになったわけでもない。
ただ、冷凍弁当を食べる生活に飽きたのだ。
今でも、ナッシュにはいい思い出がある。
別れた恋人に言うなら、「君との思い出は、いい思い出だよ」そんな感じ。
最近は物価も上がっているし、また試してみてもいいかなと思うこともある。
ただし、次に付き合うなら少量ずつ。
元恋人とは、適度な距離感が大事なのだ。
お酒のサブスクには、出会いを求めていた
お酒のサブスクもいくつか試した。
順番は、たしかsaketaku、ポケットソムリエ、HOPPIN’ GARAGE。
酒屋さんに行っても、種類が多すぎて、結局いつも似たようなものを選んでしまう。
知らないお酒を届けてもらえるなら面白そうだと思った。
実際、知らなかった日本酒との出会いは楽しかった。
ただ、僕には少し高く感じた。
それに、気に入ったお酒があっても、簡単にもう一度買えるとは限らない。
別に、一期一会を求めていたわけじゃないんだよ。
気に入ったら、また飲みたい。
新しい出会いは欲しいけれど、二度と会えない相手ばかり紹介されても困る。
だったら、2ヶ月に一度くらい酒屋さんで知らない一本を選ぶほうが、自分には合っているのかもしれない。
好みを指定できるところなどが気に入っていて、saketakuより満足感は高かった。
ただ、その頃からクラフトビールにも興味が向いていた。
お酒に使える予算は、無限ではない。
我が家には、お酒国防費というものがあるのだ。
HOPPIN’ GARAGEは、ビールより企画が好きだった
クラフトビールで特に印象に残っているのが、HOPPIN’ GARAGE。
これは、ただビールが届くこと以上に、企画そのものが好きだった。
ビールに込められた物語や、ラベル、付属する読み物。
一杯のお酒をきっかけに、知らなかった世界に触れられる。
そういう体験が楽しかった。
コロナ禍から、その少し後にかけて、家で過ごす時間を豊かにしてくれたサービスだったと思う。
でも、やがて外で人と会う機会が戻ってきた。
飲みに行くことも増えた。
そうなると、お酒国防費の配分を変えなければならない。
国交が復活したときに、外食という外交費へ予算が流れたのよ。
そんなわけで、HOPPIN’ GARAGEも解約した。
サービスが終わる前のことだった。
嫌いになったわけではない。
生活が変われば、お金の使い道も変わる。
それだけのことだ。
スナックミーは美味しい。でも、5分でなくなる
お菓子のサブスク、snaq.me(スナックミー)も試した。
知らないお菓子が届くのは楽しい。
普段、自分では選ばないようなものを食べられるのも面白かった。
ただ、ひとつ問題があった。
量が少ない。
僕の場合、5分もあれば食べ終わってしまう。
しかも、職場に持っていくと、「えー、何それ? 美味しそう! ちょうだい!」となる。
もちろん、断れない。
一口分けたら、もうほとんど残っていない。
ちょっと高級なお菓子を、いつ、どこで食べればいいのか。
その答えが見つからないまま、半年くらいでやめたと思う。
お菓子は美味しかった。
でも、僕の生活には、あまり馴染まなかった。
本のサブスクは、どれも無料体験で満足した
読書系のサブスクも試した。
Audible、Kindle Unlimited、それから本の要約サービスのflier。
どれも面白い仕組みだと思ったけれど、継続には至らなかった。
Audibleは、耳で本を聴くという体験が馴染まなかった。
パソコン仕事をしながら聴いてみたけれど、頭を持っていかれる。
僕には、同時進行ができない。
そもそも仕事中は無音のほうが好きなのだ。
Kindle Unlimitedは、少し事情が違う。
普段からスマホで文章を読むのには慣れている。
でも、縦書きの本をデジタルで読むのは、どうもしっくりこない。
漫画なら平気なのに、不思議なものだ。
無料体験では、西野亮廣さんなど、もともと気になっていた作家の本を読んだ。
そして、内容が面白そうだったので、結局本屋さんに買いに行った。
読み放題を試した結果、紙の本を買う。
なんとも僕らしい結末だ。
紙の本は読みやすいし、充電も気にしなくていい。僕には目も疲れにくい。
一方、flierは本の要約サービス。
おすすめの本をなんとなく読んで、どんなサービスなのか試してみた。
でも、要約だけだと物足りない。
かといって、ビジネス書を次々に読みたいわけでもない。
一冊読んだら、しばらくはそれで十分。
つまり、便利なのは分かるけれど、僕にはそこまで必要なかった。
Apple Musicと、3分タイマーになったHomePod
音楽サブスクも、何度か試している。
Apple Musicだ。
無料体験や、お得に数ヶ月使える案内が来ると、そのときだけ契約する。
しかも、契約したらすぐに解約手続きをしておく。
数日は音楽を聴く。
でも、結局いつもの生活に戻ってしまう。
そもそも、僕は普段からあまり音楽を聴かない。
美容室で仕事をしていると、有線で洋楽が流れている。
だから、家に帰ってまで音楽を聴くと、なんとなく仕事の気分になってしまう。
それなのに、HomePodまで買っている。
スマートホームに興味があったし、何より、
「〇〇を再生して」と声で指示してみたかったのだ。
未来っぽくて、格好いいじゃないか。
そして現在。
キッチンの近くに置かれたHomePodに、僕が話しかける言葉はほぼ決まっている。
「ヘイSiri、タイマー3分入れて」
未来のスマートホームが、3分タイマーになった。
まあ、便利だからいいんだけど。
Amazonプライムは、全部使いこなさなくてもいい
そんな僕でも、Amazonプライムは続けている。
以前より料金は高くなったけれど、まだ手頃だと感じている。
月に一本、何か話題作を観られたら、それだけで元を取ったような気分になる。
もちろん、プライムの特典を全部使いこなしているわけではない。
むしろ、使えていないものも多いと思う。
でも、そこまで気にならない。
これが不思議なところだ。
ナッシュでは、冷凍庫のお弁当を食べなきゃ損だと思った。
Apple Musicでは、結局あまり聴かないから継続しない。
なのにAmazonプライムは、全部使わなくても満足している。
同じサブスクなのに、元の取り方が違うのだ。
仕事道具のサブスクは、公共料金に近い
一方で、ほとんど解約を考えないサブスクもある。
IllustratorやMicrosoft 365だ。
Illustratorは経費精算してもらっているけれど、Microsoft 365は自分で契約している。
毎日使うわけではない。
OneDriveも特に使っていない。
それでも、必要なときには使う。
更新時期や料金を細かく意識することもなく、自動更新にしている。
感覚としては、公共料金に近い。
毎日使って元を取るというより、使いたいときに使える状態を維持しておきたい。
そう考えると、サブスクの中でも、仕事道具と娯楽ではずいぶん付き合い方が違う。
ChatGPTは、契約したときと使い道が変わった
そして、今よく使っているのがChatGPT。
最初に有料で使い始めたときは、ブログと、その延長線にあるSNSくらいを想定していた。
LINEスタンプを大量に作るなんて、考えてもいなかった。
もともと、LINEスタンプは昔から作っていた。
紙に下書きして、マジックで塗って、写真を撮って、Illustratorでアウトライン化する。
デジタルが苦手なりに、ずいぶん手間のかかる方法で作っていた。
それが、ChatGPTの画像生成と偶然つながった。
「これ、LINEスタンプにも使えるんじゃない?」
そんな思いつきから始まって、ちょうどAIでLINEスタンプを作っている人の投稿も目に入った。
そこから、制作の幅が一気に広がった。
今はブログやSNS、LINEスタンプなど、副業や趣味の制作ツールとして使っている。
将来は、本業の美容室のホームページやチラシ制作に使うかもしれない。
経営の相談相手として、もっと頼るようになるかもしれない。
まだ分からない。
でも、契約したときには想像していなかった使い道が、あとから増えていく。
そういうサブスクもあるのだ。
サブスクは、ライフラインのようで案外エンタメだ

ここまで振り返って、ひとつ思うことがある。
サブスクって、ライフラインに入っていそうで、入っていない。
案外、エンタメの領域なのだ。
動画も、お酒も、お菓子も、音楽も、本も。
あったら楽しい。
便利なものも多い。
でも、必ずしも生活に欠かせないわけではない。
だから、新しいサービスを見つけると試してみたくなる。
「こんなことができるんだ、すげー」
それだけで、結構満足してしまうこともある。
最近、無料で動画生成を試したときもそうだった。
新しい技術に触れて、ちょっと感動する。
その体験自体が楽しい。
だからといって、すぐに有料で使い続けたいとは限らない。
逆に、長く使っているうちに、新しい使い道が生まれるサービスもある。
サブスクを続けるかどうかは、料金や機能だけでは決まらない。
今の生活に合っているか。
使うことが負担になっていないか。
そして、今でも面白いと思えるか。
結局、そのあたりなのかもしれない。
やめたサブスクも、失敗だったとは思わない
ナッシュは美味しかった。
saketakuでは知らない日本酒に出会えた。
HOPPIN’ GARAGEは、家で過ごす時間を楽しくしてくれた。
Kindle Unlimitedは、紙の本を買うきっかけになった。
Apple Musicのおかげで、HomePodに話しかける未来も体験できた。
今は3分タイマーだけど。
どれも、使っていた当時は楽しかった。
だから、解約したからといって、失敗だったとは思わない。
興味も生活も、少しずつ変わっていく。
それに合わせて、契約するものが変わるのは自然なことだ。
ただ、ひとつだけ。
僕の「使わな損」という性格は、たぶんこれからも変わらない。
だから今日も、使える道具で何か作ってしまう。
またLINEスタンプが増える。
……そろそろ、作ったスタンプを使ってもらうことも考えなければ。
それこそ、使わな損なのだから。

