最近、LINEスタンプをかなり作っています。
本業は美容師だし、ブログもあるので、LINEスタンプばかり作っている場合ではないんですけどね。
でもAIで作り始めると、
「ここまでできるなら、これもできるんじゃない?」
が始まります。
そして気づけば、
40個のスタンプ制作 → 個別PNG → main・tab画像 → 入稿用ZIP
ここまでChatGPTにお願いするようになりました。
以前はLINEスタンプを40個作るのに、7日、長いと10日くらいかかっていました。
それがAIを使うようになって、制作そのものはかなり速くなりました。
その話はこちらに書いています。
→ LINEスタンプ制作、7日かかっていたのが1日になった。AIと作ってみて変わったこと
ただ、何度か作ってみて分かったことがあります。
「全部まとめてやって」とお願いするのが、一番効率がいいとは限りません。
うまくいったシリーズもあれば、途中で失敗したシリーズもあります。
8個まとめて作った画像を、あとから自動で分割しようとして苦戦したこともあります。
逆に、一度失敗したデザインを、かなり忠実に再生成できたこともありました。
今回は、何シリーズか実際に作ってみて分かってきた、
ChatGPTとWorkをどう使うと、やり直しを減らしながら入稿用ZIPまで持っていけるのか。
そのあたりを書いてみます。
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コンテンツ
まず、どこまでChatGPTにやってもらっているのか

現在は、こんな流れでLINEスタンプを作っています。
- どんなシリーズにするか考える
- 40個のセリフを決める
- デザインの方向を決める
- 必要ならキャラクターシートやビジュアルシートを作る
- 制作ルールを文章にまとめる
- Workで40個を制作する
- 背景透過した個別PNGを作る
- main.pngとtab.pngを作る
- サイズや余白を調整する
- 01.png〜40.png+main.png+tab.pngをZIPにまとめる
- 僕が最終確認する
- LINE Creators Marketへ入稿する
つまり、僕が言っている「自動化」は、LINE Creators Marketへの申請そのものまでChatGPTが勝手にやってくれる、という意味ではありません。
入稿できるZIPファイルを作るところまで。
最後は自分で中身を確認して、LINE Creators Marketへアップロードしています。
ここは最初に分けておいた方がいいと思います。
いきなりWorkへ投げるより、先にチャットで作戦会議する
何度か作ってみて、僕がかなり大事だと思っているのがこれです。
Workを使う前に、普通のチャットで作戦会議する。
40個のスタンプをいきなり、
「こんな感じで作って。よろしく!」
と渡すこともできます。
実際、それに近いやり方でうまくいったこともあります。
でも、40個作ったあとに、
「なんか違うな……」
となったら、やり直しも40個です。それは嫌だ。
なので僕は、通常のチャットで先に、
「こんなの作りたい」
「セリフはどうする?」
「このデザインは作れる?」
「もう少し水彩っぽくできる?」
「この線の感じを残したい」
「Workには、どこまで指示を書いて渡せばいい?」
みたいな話をかなりしています。
ここで方向を決めてから、Workへ渡すための指示をまとめてもらいます。
僕の中では今、
チャット=作戦会議
Work=決まったものを実際に作ってもらう場所
という感覚になっています。
この分け方にしてから、無駄な再生成はかなり減りました。
指示は長ければいいわけではなかった
最初は、
「AIに正確に作らせるなら、とにかく細かく指示を書いた方がいいのかな?」とも思っていました。
でも、実際に何シリーズか作ると、少し違いました。
決まっているところは細かく伝える。
でも、
AIに考えてほしいところまで全部決めてしまわない。
このバランスが結構大事でした。
たとえば、
- 40個のセリフ
- ファイルサイズ
- ファイル名
- 背景透過
- 文字の扱い
- シリーズ全体の色や質感
- 変えてはいけない部分
- 最後にZIPへまとめること
こういう「正解が決まっているところ」は、文章でしっかり伝えます。
一方で、
「このセリフなら、どんな構図がいい?」
「このモチーフをどう配置する?」
というところは、あえてAIに考えてもらうこともあります。
全部僕が決めるなら、40個分の構図を自分で考えないといけません。
それでは、AIを使っているのに僕の仕事があまり減らない(笑)。
「お気遣いスタンプ」は、かなり直球で成功した
これまで作った中で、かなり素直にうまくいったのが「お気遣いスタンプ」でした。
このシリーズでは、細かなビジュアルシートは作っていません。
とはいえ、いきなり40個作らせる勇気もなかったので、最初に1個だけ試しました。
セリフがあって、フレームがあって、小さな草花などの素材がある。
そんな完成形を1枚作ってもらいました。
それを見た僕の感想。
「いいやん。まともなん作れるやん。」
失礼ですね。
でも本当にそんな感じでした。
最初の1枚を見た時点で、僕が考えていたものとChatGPTが作ろうとしているものに、大きなズレがなかったんです。
だったら、細かなビジュアル資料を追加する必要はない。
その後は、40個のセリフと制作MASTERを渡して進めました。
結果、このシリーズでは大きなイメージの相違が起きませんでした。
ここで分かったのは、
毎回、ものすごく細かなビジュアルシートを作る必要はない
ということです。
1個作ってみて、「うん。これを40個作ってくれたら嬉しい」と思えるなら、そのまま進めばいい。
「優しいスタンプ」は、チャットでズレを直してからWorkへ渡した
一方、別の「シンプルだけど優しく伝わるスタンプ」では、少し違いました。
最初に、他の人が作った作品を参考として見せて、
「こういう方向のものって作れる?」と相談しました。
参考にしたものは、整理されたシンプルなアイコンに近いデザインでした。
ところが最初にChatGPTから出てきたものは、もう少し手描きのフリーハンド感が強い。
ちょっと違う。でも、悪くない。
そこで全部やり直すのではなく、
「もう少し水彩寄りにしたい」
「線にもテクスチャが欲しい」
「手描きっぽさは残したい」
と、出てきたデザインを見ながら調整していきました。
すると、最初に参考にした作品とはまた違う、
自分としてかなり好きな方向に着地しました。
ここで初めて、ビジュアルシートを作りました。
さらに、完成イメージに近い見本スタンプを4つくらい作って、制作MASTERと一緒にWorkへ渡しました。
ただし、40個すべての構図までは指定していません。
セリフとモチーフは決める。
世界観、水彩感、線の質感などは見本で伝える。
でも、
「そのセリフを、この世界観の中でどう見せるか」
はWork側に考えてもらいました。
これが、かなりうまくいきました。
文章で伝えるものと、画像で見せるものを分ける
このあたりから僕も、少しずつAIへの仕事の渡し方が分かってきました。
文章で伝えやすいものがあります。
サイズ、ファイル名、セリフ、禁止事項、納品形式などです。
一方で、
- 水彩っぽさ
- 線の質感
- 色の温度
- キャラクターの見た目
- 文字とイラストのバランス
こういうものは、文章を何行も書くより、画像を1枚見せた方が早いことがあります。
なので今は、
文章で決めるものはMASTER。
見た目で伝えるものはビジュアルシート。
という感じで使い分けています。
ちなみに、この言葉にたどり着くまでにも少し苦労しました。
「VISUAL MASTER」って画像じゃないの?
ChatGPTを使っていて意外と難しかったのが、ChatGPTが使ってくる言葉です。
あるとき、
「VISUAL MASTERを作りましょう」
みたいな話になりました。
僕は当然、「ビジュアルなんだから、画像で作った見本シートだな」と思っていました。
ところが出てきたのは、
デザインの骨格、ルール、禁止事項などがズラッと並んだ文章。
いや、文字やん。
僕が欲しかったのは画像です。
そこで、僕がイメージしている「画像で見せるデザインの基準」を、この制作では「ビジュアルシート」と呼ぶようになりました。
今は、
MASTER=文章の指示書
ビジュアルシート=画像で見せるデザインの基準
見本スタンプ=実際の完成形に近い数点
くらいに分けています。
別にこれがAI界の正式用語なのかどうかは知りません。
僕とChatGPTの間で通じればいい(笑)。
AIを使うために、AIが使う難しい言葉を全部覚える必要はないと思っています。
分からなければ、
「それ何?」
「僕が言ってるのは画像の方」
でいい。そのやり取り自体も、作戦会議の一部です。
キャラクターものでは、キャラクターシートもかなり役立った
「ムゥとルー。」のように同じキャラクターで何シリーズも作る場合は、キャラクターシートも使っています。
顔、体型、髪、猫とのサイズ感など、毎回変わってほしくないところを画像で共有するためです。
これについては別の記事にまとめました。
→ AIでLINEスタンプを作るなら「キャラクターシート」を最初に作っておくと楽だった
キャラクターシートがあると、新しいシリーズだけでなく、新しいチャットへ移ったときの引き継ぎにも便利でした。
つまり僕の場合、
すべてのスタンプに同じ資料を使うわけではありません。
シンプルなら、1枚の試作だけ。
世界観が重要なら、ビジュアルシート+数点の見本。
同じキャラクターを使い続けるなら、キャラクターシート。
必要なものだけ増やします。
失敗した再生成も、「変えるな」を増やすとかなり改善した
もちろん、Workに渡せば毎回一発で完璧、ではありません。
「探偵ムゥ」のシリーズでも、一度作ったものに問題があって、再生成が必要になりました。
AIで画像を作っていると、ここが怖い。
1か所直してほしいだけなのに、
顔が変わる。
構図が変わる。
文字が変わる。
色まで変わる。
「そこは合ってたのに」
となりがちです。
そこで再生成するときは、修正内容だけでなく、
変更してはいけない部分をかなり強く指定する
ようにしました。
「ここを直して」だけではなく、
ここだけ直す。
キャラクターは変えない。
構図は変えない。
文字は変えない。
配色は変えない。
モチーフは変えない。
という感じです。
すると、思っていた以上に元のデザインを維持したまま再生成できました。
ここで僕の中の考え方が少し変わりました。
制作の最初は、AIが考えられる余白を残す。
でも完成に近づいたら、
AIが勝手に考えていい範囲をどんどん狭くする。
この方が、やり直しのロスは少なくなりました。
でも、8個のシートを正確に分割するのは苦手だった
逆に、何度やってもあまり安心できなかった工程もあります。
分割です。
僕は制作効率を考えて、8個のスタンプを1枚のシートにまとめて作る方法も使ってきました。
8個まとめて生成すること自体は、かなり便利です。
絵柄も揃いやすい。
一度に確認できます。
生成回数も抑えられます。
問題はそのあと。1枚のシートから、
「じゃあ、この8個をそれぞれLINEスタンプ用のPNGに分けて」
とやると、思ったほど簡単ではありませんでした。
そもそもAIが作った8個のシートは、Excelみたいに完全なマス目で並んでいるわけではありません。
スタンプによって大きさも違う。
文字が横へ出ていることもある。
白縁の形も違う。
その状態から機械的に分割すると、
文字が切れる。
白縁が切れる。
透明余白がバラバラになる。
端ギリギリになる。
そんなことが起きました。
僕としては、
8個まとめて「作る」のは得意。
8個を正確に「切り分ける」のは、まだちょっと怪しい。
という印象です。
にゃーすけ
最近は、最終データを最初から個別で作らせたり、完成したデザインを変えずに透明余白だけ調整させたり、作品によって方法を変えています。
生成をまとめることと、納品処理をまとめることは別だった
これは結構大きな発見でした。
僕は最初、
まとめて作れるなら、そのまままとめて処理した方が速い
と思っていました。
でも実際は違いました。
8個をまとめて生成するのは効率がいい。
でも、それを8枚に分けて、正しいサイズにして、余白を揃えて、ファイル名を付けるところまで一気に処理しようとすると、失敗が増えることがあります。
だったら、
生成はまとめる。
最終データは1作品ずつ扱う。
という分け方もありです。
何でも一発で終わらせることが、自動化ではないんだと思います。
ZIPができても、そのまま入稿はしない

そして、ここは今も自分で確認しています。
ZIPが完成したら、
- 01.png〜40.pngが揃っているか
- main.pngがあるか
- tab.pngがあるか
- 背景がちゃんと透過されているか
- 文字が切れていないか
- キャラクターや白縁が端で切れていないか
- 変な画像が混ざっていないか
- サイズがおかしくないか
最低でもこのあたりは目で見ます。
AIがZIPまで作ってくれたからといって、
中身を見ずにそのまま入稿することはありません。
制作をAIに任せることと、AIを無条件に信用することは別です。
ここは今のところ、人間の仕事として残しています。
AIにたくさん仕事をさせるより、やり直しを減らす方が速かった
最初は、「ChatGPTにどこまで全部やらせられるんだろう?」
という興味から始まりました。
40個作って。
透過して。
mainとtabも作って。
サイズも合わせて。
ZIPにして。
確かに、かなりのところまでできます。
でも何シリーズか作ってみて、僕が今一番大事だと思っているのは、
どこまで自動化できるかより、どうすれば失敗する仕事を減らせるかです。
イメージが合っているなら、細かな資料はいらない。
ズレているなら、Workへ行く前にチャットで詰める。
言葉で伝えにくいなら、ビジュアルシートを作る。
キャラクターを維持したいなら、キャラクターシートを使う。
構図をAIに考えてほしいなら、そこまで縛らない。
一度完成したものを修正するときは、逆に「変えるな」を増やす。
そして、苦手な分割処理まで無理に一発でやらせない。
僕の使い方も、作りながらかなり変わりました。
ChatGPTに全部任せる、ではなかった
以前のLINEスタンプ制作は、
考える+描く+仕上げる
まで、ほぼ全部自分の仕事でした。
AIを使うようになってからは、
考える+選ぶ+指示する+確認する
仕事へ変わってきました。
そしてWorkを使い始めてからは、もう一つ増えた気がします。
「どう仕事を渡すか」を考える。
人に仕事をお願いするときと、少し似ています。
自由に考えてほしいところまで細かく指示すると、面白くなくなる。
逆に、絶対に守ってほしいところを曖昧にすると、違うものができる。
だから今のところ、僕にとって一番うまくいっているのは、
チャットで作戦会議する。
↓
必要なら1枚試作する。
↓
必要ならビジュアルシートやキャラクターシートを作る。
↓
文章のMASTERに決定事項をまとめる。
↓
Workには、決まったことを守りながら制作してもらう。
↓
完成に近づくほど自由度を狭くする。
↓
最後は自分で確認する。
この流れです。
ChatGPTに全部丸投げしているようで、実際にはそうでもありません。
ただ、以前7日以上かけていた作業と比べると、僕が手を動かす時間はかなり減りました。
そのぶん、「次は何を作ろう?」を考える時間が増えています。
これはこれで危険です。
LINEスタンプばかり作っている場合ではありません。
本業は美容師です。ブログも書かないといけません。
……と言いながら、また次のスタンプの作戦会議をChatGPTと始めているんですけどね。
